築11年目、エコウィル→エコジョーズの予定がエネファームになった理由

エネファーム設置

お読みになる前に
・これは2018〜19年にかけて検討→設置した「エネファーム」についての個人的な記録です。
・ガス機器の内容や価格、保証内容、光熱費試算などは変化する可能性が大きいものです。業者によっては考え方が異なる場合もあると思います。
・エネファームの導入をお考えの方はご自身で現状をよくお調べになることをおすすめします。この記事がその際の参考になれば、とても嬉しく思います。

保証期間の過ぎた「エコウィル」を使い続けて1年。やってきた想定外のアクシデント

使用後10年を過ぎ、保証期間が終わったガス発電エンジン「エコウィル」を

「頑張ってもう少し使おう」

と決め、そして

「この次はエコジョーズ(=発電機能の付いていない給湯器)でいいじゃないか」

と決めて、

「エコウィルさま、どうぞもう少し元気で頑張ってください」

…と願いながらソロソロと使って1年がたちました。

ここまでの経緯はこちらの記事をどうぞ。

エネファーム
エコウィルの次はエネファーム?エコジョーズ? 我が家の葛藤の記録

なんとか1年がたった2019年の5月のこと。エコウィルの保守点検を担当してくださっていたガス会社さんから「ガス設備無料点検」という名の「営業」のお電話がありました。

わかっていましたが、ガス設備をチェックしてもらうのも大事です。
来ていただくことにしたところ、その点検で大変なことが分かってしまいました。

発電部分ではなく、給湯部分の「内部の水漏れ」です。

ええっ

発電ユニットだけでなく、給湯部分も寿命を迎えつつあったことを忘れていた

「給湯設備のほうに、水漏れの跡があるんですよねぇ」

そう言われて見に行くと、機械内部に水の流れたあとと錆を確認。でも濡れてはいませんでした。
前回の点検が、1年くらい前。その時は異常がなかったので、1年以内に水漏れをおこし、おさまったものの濡れた部分が錆びている、ということです。

「なにか給湯関連で異常はなかったですか?」

「特におかしなことはなかったですねぇ…」

「そうですか。これ、いつ止まってもおかしくないです」

「止まるというのは…」

「突然お湯が出なくなるということです」

・・・

「しゅ、修理をお願いするというのは…」

「10年以上使い続けているものですからねぇ、修理のためにいったん止めるんですけど、ただしく再稼働できるかどうかはわかりません」

「い、いつごろお湯が出なくなっちゃうんでしょうねぇ」

「わかりませんね…明日かもしれないし数週間後、数ヶ月後かもしれません」

エコウィル(発電エンジン)のことばかりに気を取られていましたが、給湯設備だって老朽化しているわけですね!
11年。同時期に建ったご近所さんたちと比べると、なおせない不具合が起こる時期が少し早いような気がします…。

うちは使い過ぎ? それともハズレの機器だった?

そういう話聞きませんか…機械にも個体差があるって

わかりませんが、10年超えているわけですから「老朽化」と受け止めざるを得ません。
来るときがきてしまった、ということで観念して、大急ぎで再検討をはじめることに。

お湯が出なくなるまでエコウィルを使うか、ここで付け替えるか

夏ならお湯が出なくてもまぁなんとかなりますが(って言ってもかなりサバイバル)、冬に入ってから突然お湯が出なくなったら、もう大変です。

「もし完全に止まってしまってからの付け替えとなると、エネファームはありえません。エコジョーズ一択です」

何故なら、家庭用コージェネレーションシステム「エネファーム」の設置にはいろいろと手続きが必要なうえに工事にも時間がかかるから。

「急いだとしてもたぶん1週間以上かかります。2週間以上かな。」

1週間以上お湯の出ない生活。ちょっと考えられないですね。

次は発電機能のない給湯器「エコジョーズ」でいいと決めた(はず)なのでいいんですけど

…ちょっとお聞きしますが、たとえばその1〜2週間、なんとかお湯が出るようにしてもらえるとかないですか…?

「うーん、今の給湯器を延命させるってことですね、できるかできないかは…ちょっとわかりません。いや、完全に壊れてからでは難しいなぁ」

ですよね。すいません。

「エコジョーズならすぐ付けられます。翌日には」

我が家は「エコジョーズ」にする(つもりだった)ので、まぁ安心。

とはいえ、完全に止まってから付け替えるのはなかなか大変です。
お湯の出ない数時間が必ず発生するわけだし、都合というものがあります。

家の予定、工事業者さんの都合、機器の納品の都合。

そしてトドメの一撃。

「秋になったら消費税が上がりますからね」

そうだ。そうだった。
わかりました、もう付け替えましょう!
というわけで付け替えが決定。

今ならできると言われて「エネファーム案」復活

消費税が上がる前に、今のうちに「エコジョーズ」を付けましょう、となったのですが、ここで「エネファーム案」が復活。

「壊れる前の付け替えならエネファームも可能です。但しいつ壊れるかわからない状態なので、急いだほうがいいです」

今なら…

「値上がり前の消費税で付けられますし、補助金が出ます」

もう一度、コストについて精査してみようということになりました。

エネファームとエコジョーズ、設置費用の差は約110万円

エネファームは今回の契約価格、エコジョーズは同じ会社が算出した見積り価格です。どちらも設置費とエコウィル撤去費込みで計算すると、差は110万円。

これは我が家の場合で、もちろん個々のケースによって異なると思います。

エネファームが設置できるガス会社は増えつつあるそうですが、まだ限られています。エコジョーズのほうが設置工事のできる会社がずっと多いはずです。

我が家は、どちらにするにしてもこれまでお世話になってきた会社に依頼すると決めていましたが、ネットで検索すると「激安エコジョーズ取付」なんていう広告がたくさん出てきます。そういう中から工事業者を選べば、もっとリーズナブルにエコジョーズを取り付けることができると思います。

ちょっとびっくりしたんですが、エコジョーズ本体ってアマゾンでも買えるんですよね。工事がセットされているものから別途依頼するものまで様々。どの機種・サイズを選ぶべきかという知識は必要ですし手間もかかりそうですが、コストを抑える方法のひとつかもしれません。

エネファームは10年保証、エコジョーズは2年保証

エネファームは設置後10年間使うことができます。その間のフルメンテナンスサポートが付いているので、点検修理に費用はかかりません。

エコジョーズは2年間は無料ですが、3年目からは費用が発生します。いろいろな保証プランがありますし、「入らない」という選択肢もありますが、今回の決断のきっかけとなった「水漏れ」などがあった時のことを考えると、入っておきべきと判断。

大阪ガス らく得保証
大阪ガス らく得保証

引用元:http://home.osakagas.co.jp/search_buy/rakutoku-hosyou/kyutou.html

我が家の場合、年換算すると1万円前後に。3年目から10年目までを考えると約8万円かかる。

差額102万円

エネファームを設置すると補助金が出る

補助金額は変動するものだそうで、今取り付ければ10万円程度になるとのこと。

その後、確定した書類には11万円とありましたのでこれを計算に使います。

差額91万円

この「家庭用燃料電池システム導入支援事業補助金制度」の仕組みによると、同じ機器を設置する場合でも、時期が後になればなるほど金額が減少するのだそうです。

エネファーム補助金額

引用元:http://www.fca-enefarm.org/subsidy31/outline/page06.html

なんだか複雑で考える気が失せますが…、我が家が2018年にいただいた見積書には、助成金額見込みとして15万円と記載されていましたが、2019年、確定金額は11万円でした。

また、自治体によってはさらに助成が受けられるところもあります。

エネファーム 自治体助成金

引用元:http://www.fca-enefarm.org/subsidy31/municipality/index.html

ガス会社さんが教えてくれる場合もあると思いますが、念のため自力調査をおすすめします。

エネファームを付けたらサービスがある

高額な機器を購入する、その見返りのサービスというところでしょうか。

エコジョーズを選択した場合はありません。

ここはガス会社によって大きくかわる部分かもしれませんね。

ナイショにしてねと言われたわけではないのですが、ここは内容と金額を伏せます。が、金額にするとかなりなサービスだったかなと思います。とりあえず11万円相当だったとして計算。

差額が80万円くらいに

そして、月々のガス&電気代はいったいどれくらい安くなるのか

これが一番気になるところ。差額の80万円は埋まるのか。

シミュレーションが本当にその通りなのかどうかは実際にやってみないとわかりません。

1年前、2018年に説明を受けたときは

エコウィルからエコジョーズにすると電気代が年間約6万円上がる
エコウィルからエネファームにすると電気代が年間約7万円下がる

ということでした。電気代に年間約13万円の差があることになります。

でも、エネファームは「ガス発電」なので、ガス料金は上がるんです。
どれくらい?

電気代はかなり下がるがガス代は少し上がる(2018年時点)
少しって?

サイトにはこのように。

エネファーム ランニングコスト
引用元:http://home.osakagas.co.jp/search_buy/enefarm/about/economy.html

電気料金はぐーっと下がって、ガス料金は少し上がっているように見えますが…

我が家のここ1年間の電気代でも試算してもらいました。

エネファーム資産
エコジョーズ試算

これも「実際はこんなはずないかも」と、ちょっと適当に差し引いて、

エネファームにすると今より5〜6万円安くなり、
エコジョーズにすると今より5.5万円くらい高くなる、と考えてみました。

そうすると、年間10.5〜11.5万円の差

ガス&電気代の差額は10年で105〜115万円

設置費用の差は既に80万円程度になっています。

ということは、お金の出入りのタイミングは違いますが、金額だけで比較すると

我が家の場合エネファームを設置したほうがまぁお得であるということになります。

お世話になった担当者さんによると、今回お世話になったガス会社さんでは、月々の電気代が5000円を超える場合はエネファームをおすすめしているそうです。
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そんなわけで、エネファーム設置を決定

この日から手続きを開始。
申込〜設置工事〜発電設定作業に約1ヶ月かかりました。
機械はエコウィルよりかなり小さくなりました

エネファーム本体

壁面リモコンもきれいになって、かなりうれしい。
消費電力、ガス量をこれまでより詳細に見ることができます。

エネファームリモコン

とはいえ、大きなお金が出ていきました…持ち家のつらい部分

持ち家は、こういう時にお金がかかります。築年数が上がるほど、こういう出来事に多く遭遇することになります。

やはり、日頃からの備え=貯蓄が大事です。

比較のためにエネファーム、エコジョーズの設置費用をそれぞれ「大阪ガス系列のファイナンス会社で10年(120回)払いした場合」という数字をそれぞれ出してもらったところ、

「月々の返済額+電気&ガス代」の差額はごくわずかでした。

エネファームにした場合、返済額は高く、電気&ガス代は安い。

エコジョーズにした場合、返済額は安く、電気&ガス代は高い。

両方を比較すると、差はごくわずか。

実に絶妙な計算がされているのだなと感心しました。。。

たとえば、今回提示された120回返済の試算表を見ると、エコジョーズよりエネファームの返済のほうが金利が安い。エコジョーズは高いんです。同じじゃないのです。

エネファームの契約を増やしたいという、ガス会社側の思惑が見えてきます。

さて、これから10年間、この試算のとおりにいくのでしょうか!
それは10年後にならなければわかりませんが、めいっぱい考えたので悔いはありません。

お湯がいつ止まるか、ヒヤヒヤしながらの毎日が終わったことに感謝して、
必要なだけのエネルギーを使って、充実した10年にしたいと思います!

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