おうち11歳、「エコウィル」が寿命を迎えてしまった話〜エコウィルはお得だったのか?

エコウィル

「エコウィル」を「エネファーム」に付け替えることになりました

2008年5月に竣工、6月から暮らし始めた現在の我が家。

2019年6月、ちょうど11年たったところで「エコウィル」を「エネファーム」に付け替えることになりました。

「エコウィル」「エネファーム」はともに、「ガスを使って発電する、家庭用コージェネレーションシステム」の呼び名です。詳しくはのちほど。

我が家に付いているこの「エコウィル」の寿命はだいたい10年程度と言われています。10年超えても元気に働くエコウィルもあるようですが、保守点検費用がぐんとかさむようになります。我が家は有料の保守契約を結び、10年(または所定の運転時間が超えるまで)フルメンテナンスサービスを無料で受けられていたのですが、期間が終了したら保守契約を再度結ぶことはできません。結果、

  • 定期的に必要な点検に2万円程度かかり、
  • 修理が必要になればさらに費用がかかり、
  • おまけにいつ止まってしまうかわからない、

…という状態で使わなければならないという、ドキドキ状態。

我が家はこの状態で1年を過ごしていました。

さらに、
「エコウィル」は既に販売を終了している商品(サービス)なので、「これよかったから次も同じでいいよ」というわけにはいかないんです。

次どうする?
っていうか、どういう選択肢があるの?
おいくら万円?

…というようなことを、やや急ぎ目で検討しなければならないのです。

普段はこんなこと、気にしていませんよねぇ。
我が家もそうでした。そして気付けばあっという間に「その時」がやってきてしまっていた、という次第です(汗

この記録がどなたかのお役にたてば幸いです。

「エコウィル」とは、ガスエンジンで発電する仕組み

あらためて、「エコウィル(ECOWILL)」というのは、ひとことで言うとガスを使って発電をする

「家庭用コージェネレーションシステム」

というもののなかのひとつです。

ガスを使って発電して、発電時の排熱でお湯を作る、という仕組み。

「マイホーム発電」です。

我が家がお世話になっている大阪ガスが「エコウィル」を販売開始したのが平成15年=2003年3月だそうで

参考:エネファーム

引用元:http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2013/1204843_7831.html

新規販売を終えたのが2017年9月。

参考記事:エコウィル 販売終了のお知らせ

引用元:http://home.osakagas.co.jp/search_buy/ecowill/about/index.html

エコウィルが付いている家は、2003年から2017年までの間に建てられたり、給湯器を取り替える際に導入したということですね。特に我が家が建った2008年は、設置のピークだったようです。

商品として出ていたのが14年かぁ。長いような、短いような。

参考:エコウィル取付数

引用元:https://www.reform-online.jp/story/4809.php

我が家はなぜ新築時に「エコウィル」を採用したのか

採用したのではなく、

「ついていた」

んです。「標準仕様」だったんですよね。当時のチラシに記載があります。表示は小さいです。

エコウィル

「エコウィル」という言葉も商品も、購入した家のモデルハウスを訪問したときに初めて聞きました。
その時に聞いた説明で記憶に残っているのは

  • ガスで発電し、その時に発生する熱を利用してお湯を作るエコな仕組みです
  • ここで発電をした電気を使うことができるので、月々の電気代がお得です
  • 「エコウィル」を設置すると、国から補助金が出ます

この3つ。たぶんこのくらいの話しかなかったんじゃないかな…

家を建てるときってものすごくたくさんの話をして、決めないといけないことがあって、重要度や興味の有無に差があって、これについては特に詳しい説明を求めなかったように思います。

だって、付くと決まっているものなんだし。
電気代がお得になるんだったら、それでいいか。
みたいなかんじで。
それよりも、間取りとか建具選びとかのほうが何倍も気になります。

限られた時間、育児や仕事の合間を縫って打合せを繰り返す家づくり。あれもこあれもしっかり調べる余裕はあまりないのですよねぇ…。でも、しっかり調べるの大事。要注意です。

「エコウィル」のおかげで、光熱費がお得…とは残念ながら感じられなかった

新居に転居してはじめて届いた、1ヶ月分の電気代の請求書を見たときのことは忘れもしません。

6月に住み始めましたから、7月か8月頃ですね。エアコンをバンバン使っていた時期です。

「高い! 全然お得じゃないっ!」

ガスの熱で発電をする、その電気を使うからお得になる。
そう聞いていたのに、

これまでの電気代より高いじゃないか!

私のイメージでは、
「電気代、もしかしたら1000円台とか2000円台になったりする?」
なんて思っていたんですよね。

それなのにこの高額!
これは何かの間違いに違いない…
そう思ってガス会社に電話したんです。

電話口の方が教えてくれたことは次のとおり。

  • 「エコウィル」の発電は1Kwhまでで、常時発電しているわけではない。家庭での発電に規制がある
  • エアコン、ドライヤー、レンジなどを使うとあっという間に1Kwhを超える。超えたら関西電力の電気に切り替わる
  • エアコンを使う夏場の電気料金ではお得感を感じないかもしれない。冬は実感できるかも

参考:エコウィル引用元:http://home.osakagas.co.jp/search_buy/ecowill/faq/index.html

夏はお得感を感じないだって!?!?

かなりがっかりしたのを覚えています。

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「今、電気を何キロワット使ってる?」なんて実感できるのか?

住宅設備って、建てた時期によって本当にいろんなことが違います。

最近の住宅は当たり前のようにガスリモコンにがディスプレイが付いていて、どれくらい電気を使っているか、見れば分かるようになっているんでしょうか? エコウィルとかエネファームとか、太陽光発電とか、何かしらの発電機器が付いているお家だけなのかな?

私に限っていえば、前に住んでいた賃貸も、結婚前に住んでいた実家も、給湯器のリモコンにはオン/オフボタンと湯温表示しかなかったような気がします。お風呂の自動お湯張り機能が付いた賃貸に住み替えたら、お風呂ボタンが付いていたかなぁ。

だから、「今現在どれくらいの電気を使っているのか」なんてリアルタイムで見たことがないわけです。今の家を建てて、はじめて表示を見て「へぇー」と思った、というかんじ。

電気製品の取扱説明書には確かに消費電力が、書いてあります。

ティファールは1450w。沸騰する少し前から1kwを超えます。

ティファール ケトル

ティファール ケトル

電子レンジはスイッチオンであっという間に1kw超え。

電子レンジ

電子レンジ

毎朝大活躍のプレスサンドメーカー「キルト」、600w。

プレスサンドメーカー キルト

プレスサンドメーカー キルト

でも、よほど興味のある方しか注意して見ないものではないでしょうか…?

余談ですが上で紹介したプレスサンドメーカー「キルト」は我が家では毎朝大活躍しているオススメ品です。こういうタイプのものの中では軽くてコンパクト、場所をとらない(でも熱いところがむき出しなので、小さいお子様は気を付けて!)、一度トラブルがあったときのメーカーの対応が素晴らしかった!なので私はずーっとコレを使い続けるつもり。

オススメは一晩タマゴ液に付けたバゲットをこれで焼くフレンチトースト♪

さて、「エコウィル」が発電できるのは1kwhまで。
つまり電子レンジを使えばあっという間に発電量を超えてしまいます。
前述の電話のやりとりのあと、こまめにガスリモコンの使用電力表示を見るようになりました。
1kw超えは全然珍しくありません。

エネファーム ガスリモコン

エネファーム ガスリモコン

待機電力以外使っていないと思われるとき(左)と、たしかオーブントースターか電子レンジを使っていたとき(右)

真夏にエアコンを使っていたら余裕で2kw超えちゃいます。。。

総括。「エコウィル」があってよかったのか?わからぬままのお別れとなりました。

結局、エコウィル本体の価格を知って、よく考えて設置を検討したわけではないので、有り難みがあまり実感できませんでしたという悲しい振り返り。

「1kwhまでの発電」をする高い機械を導入して、どれくらいのメリットがあるか、よーく検討しなかったので「全然お得じゃないっ!」みたいなことになってしまったんですよね。

納得していたらまた違っていたでしょう。「少しだけどお得」と、嬉しい気持ちで住めたかもしれません。

同じ電気代でも「がっかりしながら住む」のと「うれしいと思って住む」では毎日が違います。

お得なはずなのに引っ越し前より電気代が高くなったのは、家が広くなったから。新築では前と比べることができませんからね。。

住宅設備って、どんどん快適で新しいものが登場し続けます。もちろん新しいものはすごくいいんだけど、高い。高くても長く使える、というものではない。導入には「耐用年数」や「コスト」などをよーく考えるべきだなと思いました。

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